レースレポート

RACE REPORT

耐久レース 
01.20 Sun 鈴鹿サーキット

January 20 2019 N-ONE OWNER’S CUP 耐久レース 鈴鹿サーキット

今回が2回目の開催となる N-ONE OWNER’S CUP 耐久レース(N耐)が、2019新春鈴鹿ゴールデントロフィーレースの中でワンデーレースとして開催された。
レースの主な規則としては「2回以上のドライバー交代」、「ピットイン時は最低10分間のピット滞在時間」が義務付けられ、1回の燃料給油量は10リットル、1人のドライバーが走ることができる最大合計時間は120分以下に制限される。前回との変更点は、公式予選が行われず、スターティンググリッドは登録されたAドライバーの「2018 N-ONE OWNER’S CUP」シリーズランキングの順位により決定されること。さらに、全てのドライバーはフリー走行で基準タイムをクリアしなければならない。これによりポールポジションは、#200 カーズ東京中央200N-ONE、2番グリッドには#36 DLヌヴォラーリ三重N-ONE、以下#38 HCM☆SUPER☆N-ONE、#75 SPMレイハートμ♪N-ONE、#76 SPMレイハートμ●N-ONE、#98 N-ONE Moduloの順番でスターティンググリッドに並ぶことになった。
走行終了後には事前車両検査と燃料空タンク検査が行われ、検査に合格した車両はパドックで保管された。

決勝レース 1月20日(日)   天候:雨/くもり 路面:ウエット

レース当日の鈴鹿サーキットは、前日の青空から一転して雨模様。 ドライバーズブリーフィングが行われた後、8時25分よりスタート前チェックとスタート車両に10リットルの給油が行われた。当初41チームがエントリーしていたが、前日のフリー走行でマシンを壊した2台がリタイヤし、決勝レースには39チームが出走することになった。 10時15分よりスタート進行開始。ピット出口のシグナルがレッドからグリーンに変わると、各車が続々とコースイン。そして5分が経過するとピット出口が閉鎖。この時点で2番グリッドの#36 DLヌヴォラーリ三重N-ONE(阿久津 敏寿)、13番グリッドの#850 HYOFC&HC野崎N-ONE(手塚 篤史)、36番グリッドの#336 Snap-on N-ONE(吉田 綜一郎)がピットを離れることができずピットスタートとなってしまう。 10時45分、ペースカー先導によるフォーメーションラップ開始。1周の隊列走行の後ペースカーがピットインして、4時間耐久レースがスタートした。トップで1コーナーへ入って行ったのは#200 カーズ東京中央200N-ONE(西郷 倫規)。その後方では#75 SPMレイハートμ♪N-ONE(松本 恭典)が#38 HCM☆SUPER☆N-ON(岩間 浩一)を抜いて2番手に浮上。これに#76 SPMレイハートμ●N-ONE(楠井 義則)、#272 ホンダレーシングN-ONE(小山 美姫)、#410 TUBEカーズ鳥取N-ONE(松本 玲二)、#98 N-ONE Modulo(松本 拓也)がつづく。 オープニングラップを終え、先頭でコントロールラインを通過したのは#272 ホンダレーシングN-ONE(小山)。2番手に#200 カーズ東京中央200N-ONE(西郷)、3番手に#38 HCM☆SUPER☆N-ONE(岩間)、以下#690 BSホンダデザインN-ONE(椋本 陵)、#64 チームDUNLOP・N-ONE(森下 陽介)、#410 TUBEカーズ鳥取N-ONE(松本)の順。#200 カーズ東京中央200N-ONE(西郷)と#410 TUBEカーズ鳥取N-ONE(松本)はそのままピットインして給油とドライバー交代を行う。さらに#4 ホンダカーズ北九州☆N-ONE(石橋 一人)、#800 BS REGNO N-ONE(ピストン西沢)、#881 ATJ☆UKc総務N-ONE(仲村 佳代)もピットイン。そして#34 ADVAN☆N-ONE(加藤 寛規)と#58 WAKO’S難波sp N-ONE(水野 稔也)の2台はフォーメーションラップ中にピットインを行っており、各チームが様々な作戦で4時間の長丁場に臨む。 序盤にレースを盛り上げたのは32番グリッドからスタートした#158 HC東近江☆童夢☆N-ONE(谷川 達也)で、3周目にはこのレースのベストタイムとなる3分11秒830をマークする走りで前のクルマを次々とごぼう抜きし、5周目にはトップに浮上するが、17周でリタイヤしてしまう。 その後20周目、24周目、28周目にアクシデントが発生したためにセーフティカーが入り、各チームの戦略はそのたびに変更を余儀なくされる。 スタートから3時間が経過すると、上位陣は最後の給油を済ませ、ここからがチームの実力を発揮する時間帯となった。その中でも#800 BS REGNO N-ONE(ピストン西沢)は3回目のセーフティカーが入った時にピットインし、ドライバーが高橋 滋に交代すると3分20秒台前後のペースをキープして1周毎に順位を上げ、46周目にトップに浮上。そして50周目あたりから10秒近くペースを落としてトップのポジションを守る体制を築き上げていく。しかし、残り周回数が少なくなると2番手の#76 SPMレイハートμ●N-ONE(北嶋 優一)が3分30秒を切るペースでトップに襲いかかり、56周目に一旦トップに立つが、直ぐに抜き返されてしまう。2台の激しいトップ争いは最終ラップまでもつれ込み、争いの舞台が西コースへ移ると#76 SPMレイハートμ●N-ONE(北嶋)はガス欠でマシンをストップさせ、痛恨のリタイヤとなってしまう。これで単独トップとなった#800 BS REGNO N-ONE(高橋)は、その後ペースを落としながら4時間を走り切り、58周を終了したところでチェッカーを受けて優勝を勝ち取った。2位には#336 Snap-on N-ONE(吉田)、3位には#909 テルル・N-ONE(野田 弘樹)、以下#98 N-ONE Modulo(亀井 邦裕)、#850 HYOFC & HC野崎N-ONE(安岡 秀徒)、そして6位には最後尾の39番グリッドからスタートした#34 ADVAN☆N-ONE(須藤 裕輝)がチェッカーを受けた。

《優勝チーム 800号車 BS REGNO N-ONE ピストン西沢選手のコメント》
「手に汗握ることができたし、面白かったです。クルマもさることながら鈴鹿サーキットは素晴らしいですね。久々に刺激のあるレースでした。作戦はとくにありませんでした。昨日は晴れで今日は雨だったので想定タイムも周回数も予想できず現場合わせでした。セーフティカーのタイミングも良かったです。2回目のセーフティカーの時にガソリンを満タンにすることができたのも大きかったですね。最後は高橋選手がロングランをしてくれたし、効率の良いレース運びでした」

《2位入賞チーム 336号車 Snap-on N-ONE 吉田 綜一郎選手のコメント》
「久しぶりのN-ONEだったのですが、凄く楽しかったです。このチームの平均年齢は20歳ちょっとで、凄く若いチームなんです。とくに僕の弟の隆ノ介と谷川選手の弟の優選手は初めてとは思えない素晴らしい走りを見せてくれました。一昨日Aライを取ったばかりなのですが、僕たち兄貴の教えが良かったのかもしれません。レース中にセーフティカーが入りましたけど、作戦通りにいけました。終盤は僕が運転していたのですが、追い上げしたくてもペースを上げることができませんでした。でも、徐々に前に追いつくことができたのは良かったと思います。ガソリンも使い切ることができました」

《3位入賞チーム 909号車 テルル・N-ONE 中込 正典選手のコメント》
「おかげさまで3位に入賞することができました。戦略という戦略は無く、出たとこ勝負でした。ドライバーもメカも臨機応変に対応できたのが良かったと思います。セーフティカーも良い方向にでました。当初ピットストップは4回だったのですが、雨とセーフティカーでみんなが3回で行けるという判断をしました。ドライバーは交代の時にコミュニケーションを取っていました。みんなレース経験豊富なベテランの人たちだったので、その場の対応に任せました。良かったです。今回の長島選手のドリフト経験はmoto2にも活かすことができると思います。これで今シーズンは表彰台に上がることができますね。今後は鈴鹿8耐を目指して頑張ります」


決勝リザルト

WEATHER : Rain/Cloudy COURSE : Wet Road Course:5.807m

Pos. No. Team TotalTime Delay Gap Best Lap
1 800 BS REGNO N-ONE 4:00’10.049 - - 3’14.546 58
2 336 Snap-on N-ONE 4:01’10.015 59.966 59.966 3’17.139 58
3 909 テルル・N-ONE 4:01’17.027 1’06.978 7.012 3’18.049 58
4 98 N-ONE Modulo 4:03’01.296 2’51.247 1’44.269 3’30.402 58
5 850 HYOFC&HC野崎N-ONE 4:03’21.130 3’11.081 19.834 3’16.232 58
6 34 ADVAN☆N-ONE 4:00’21.152 1Lap 1Lap 3’14.548 57
7 38 HCM☆SUPER☆N-ONE 4:00’27.219 1Lap 6.067 3’18.040 57
8 401 TUBEカーズ鳥取N-ONE 4:01’09.065 1Lap 41.846 3’19.561 57
9 31 ワコーズWM高岸N-ONE 4:01’20.739 1Lap 11.674 3’21.462 57
10 77 頑固一徹SYE★N-ONE 4:02’28.956 1Lap 1’08.217 3’18.471 57
11 690 BSホンダデザインN-ONE 4:03’01.108 1Lap 32.152 3’19.937 57
12 64 チームDUNLOP・N-ONE 4:00’20.496 2Laps 1Lap 3’20.273 56
13 371 オートジョッキーN-ONE 4:00’33.414 2Laps 12.918 3’21.820 56
14 551 N-ONE HGJ-S 1st 4:00’50.777 2Laps 17.363 3’22.153 56
15 105 HCM☆OHTEN☆N-ONE 4:00’52.550 2Laps 1.773 3’20.980 56
16 482 VOLTAGEシュロN-ONE 4:02’29.189 2Laps 1’36.639 3’21.980 56
17 7 25Racing N-ONE 4:02’49.014 2Laps 19.825 3’17.837 56
18 337 bird N-ONE 4:00’37.932 3Laps 1Lap 3’16.584 55
19 190 BRP☆N-ONE 4:00’39.458 3Laps 1.526 3’20.929 55
20 93 Cars東京都N-ONE 2号 4:01’12.281 3Laps 32.823 3’12.693 55
21 968 ラウズレーシングN-ONE 4:01’26.440 3Laps 14.159 3’25.214 55
22 881 ATJR☆UKc総務N-ONE 4:03’05.043 3Laps 1’38.603 3’19.946 55
23 4 ホンダカーズ北九州☆N-ONE 4:03’16.828 3Laps 11.785 3’21.090 55
24 221 富士中央安心号N-ONE 4:03’22.635 3Laps 5.807 3’23.061 55
25 58 WAKO'S難波spN-ONE 4:00’24.822 4Laps 1Lap 3’24.865 54
26 3 Cars東京都N-ONE 1号 4:00’51.267 4Laps 26.445 3’16.452 54
27 75 SPMレイハートμ♪N-ONE 4:01’23.145 4Laps 31.878 3’20.993 54
28 222 富士中央自立号N-ONE 4:01’27.536 4Laps 4.391 3’21.144 54
29 33 MIEKITA N-ONE 4:01’33.211 4Laps 5.675 3’22.015 54
30 130 YHTECPRO N-ONE 4:00’11.602 5Laps 1Lap 3’24.130 53
31 272 ホンダレーシング N-ONE 4:00’30.881 5Laps 19.279 3’16.376 53
32 36 DLヌヴォラーリ三重N-ONE 4:02’15.198 8Laps 3Laps 3’23.164 50
33 103 ツカハラレーシングN-ONE 4:03’18.719 8Laps 1’03.521 3’21.206 50
34 39 HCM☆HEAVY☆N-ONE 4:01’30.600 11Laps 3Laps 3’30.808 47
35 410 HC横手中央秋田美人N-ONE 4:00’35.277 12Laps 1Lap 3’24.928 46
---- 以下フィニッシュライン不通過 ----
36 76 SPMレイハートμ●N-ONE 3:56’28.302 1Lap - 3’21.457 57
37 200 カーズ東京中央200N-ONE 3:45’36.905 5Laps 4Laps 3’21.573 53
---- 以上順位認定 ----
- 57 アディダスNCML N-ONE 1:39’54.401 36Laps 31Laps 3’27.612 22
- 158 HC東近江☆童夢☆N-ONE 1:18’00.126 41Laps 5Laps 3’11.830 17

開始時刻:10:52’39   終了時刻:14:52’49
BEST TIME No.158 HC東近江☆童夢☆N-ONE 3’11.830 (3/17) 108.98km/h
規定周回数 40

PENALTY:No.336,7
大会特別規則 3.5.2.1)違反(ピット滞在時間不足)により、ドライビングスルーペナルティを課した。

PENALTY:No.75 
大会特別規則 3.5.2.1)違反(ピット滞在時間不足)により、競技結果から3周減算した。

PENALTY:No.103 
大会特別規則 3.5.2.1)違反(ピット滞在時間不足)により、競技結果から4周減算した。

PENALTY:
No.34,103,75,401,272,371,103 
国際モータースポーツ競技規則付則H項 2.9.10)違反(SC活動中再スタート時での追越し行為)により、ドライビングスルーペナルティを課した。

PENALTY:No.272 
国際モータースポーツ競技規則付則H項 2.9.10)違反(SC活動中再スタート時での追越し行為)により、競技結果に対して10秒加算した。

PENALTY:No.36 
大会特別規則 3.5.4)違反(最大運転時間違反)により、競技結果から4周減算した。