決勝レース 10月4日(日)
天候:くもり / 路面:ドライ
サーキット上空は雲に覆われ、気温19度と半袖では肌寒いコンディションの中、12時35分より決勝レースのスタート進行が開始された。35台のマシンがグリッドに並び、選手紹介が終わるとフォーメーションラップが始まった。この時コース上に小雨が降り始めたが路面を濡らすほどではなく、1周の隊列走行が完了。グリッドの後方でグリーンフラッグが振られレッドシグナルが消灯すると8周のレースがスタートした。ポールポジションの#124川福はイン側へラインを変え、後続を抑えて真っ先に1コーナーへ進入しホールショットを決める。2番手には#38岩間、その後方では予選3番手の#5サカウエが出遅れ、スタートダッシュを決めた#36阿久津が3番手に浮上する。#124川福は序盤から逃げ切りの体制を築きたいが、そうはさせまいと#38岩間がピタリとつけてプレッシャーをかける。オープニングラップを先頭で戻ってきたのは#124川福で、これに#38岩間、#36阿久津、#5サカウエ、#55塚原がつづく。2周目に入ると先頭集団の間隔が縮まり、トップ4台がテール・トゥ・ノーズでSPアウトコーナーを立ち上がる。後方から迫られる#124川福は突然最終コーナーで失速し、アウト側から#38岩間に抜かれてしまう。#38岩間の後ろでは#36阿久津、#55塚原、#124川福がスリーワイドで最終コーナーを立ち上がり、そのままメインストレートを通過して1コーナーへなだれ込む。2コーナーで#124川福はイン側のラインを取り、アウト側の#55塚原より先に立ち上がるが、次の3コーナーでは#55塚原が#124川福の前に出て2番手に順位を上げる。大混戦となった2番手争いを尻目に#38岩間は独走体制を築く。その2番手争いは4周目のハイポイントコーナーで#124川福が#55塚原をインからパスしてポジションを上げる。2番手までポジションを戻した#124川福はここから素晴らしい追い上げを見せ、先頭の#38岩間より1周につき約1秒速いペースで間隔を詰めていく。7周目にはコースレコードを更新する1分59秒819を叩き出し、#38岩間との差は1秒を切る。勝負は最終ラップにもつれ込み#38岩間のスリップストリームに入って抜くチャンスを伺うが、ベテランの#38岩間は落ち着いた走りで#124川福を押さえ込み、0.136秒差でトップチェッカーを受け、岡山に続いて2連勝を飾った。2位には#124川福、3位には最終ラップで順位を上げた#36阿久津がチェッカーを受け、以下#55塚原、#98菊田、#885目出し帽が入った。
《優勝 #38岩間浩一選手のコメント》
「川福選手は予選から速かったので絶対に抜けないと思っていたのですが、マシンにトラブルがあったみたいで2周目ぐらいにペースダウンしたのでその隙に抜くことができました。トップに立ってからは後ろが団子状態になったので5秒ぐらい差をつけることができたのですが、突然川福選手が予選より速いタイムで追いかけてきたので途中から大慌てで必死に逃げました。あと1周あったら抜かれていました。川福選手は上手いですね。コーナーを回る毎にバックミラーに映るクルマが大きくなってきました。予想していなかった2連勝なので嬉しいです」
《2位 #124川福健太選手のコメント》
「まずまずのスタートで、2番手に対してもしっかり牽制でき、1周目は予定通りで焦らずに走ることができたのですが、2周目の4コーナーに差し掛かるときにVSAが介入してしまい、失速してしまいました。練習中にVSAの介入を経験したことがあるのですが、タイムが2秒位落ちてしまったことがありました。でもレースを諦めたくはなかったので最大限にマシンをコントロールしてどこまで順位を守ることができるか頑張りました。岩間選手に抜かれ、後ろのグループとバトルをしていたら、制御が外れ追い上げることができました。トップは難しそうだけれど、前の2台は抜くことができると思って走り、トップとの差と残り周回数を計算したら、トップに追いつくことはできるけど前にでることは難しいと思いました。あと1周足りませんでした。今回の経験を活かして残りのレースに臨みたいと思います」
《3位 #36阿久津敏寿選手のコメント》
「凄く熱いレースでした。スタートが決まって3番手まで上がることができたのですが、2周目の最終コーナーで川福選手が突然失速したのでブレーキを踏んでしまい、後続車に並ばれてしまって順位を落としてしまいました。でも最終ラップの1コーナーで塚原選手を抜いて3位に入ることができました。見ている人は面白かったと思います。今日は表彰台に上がれただけでも良かったです。抜かれても抜き返すことができたので思っていたレースができました」