決勝レース 11月26日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
気温20.1℃、上空は薄曇りの鈴鹿サーキット。定刻通り11時50分よりスタート進行が始まった。グリッド上での選手紹介が終わると12時05分よりフォーメーションラップが開始される。隊列走行を終えて全車がグリッドに着くと、シグナルがオールレッドからブラックアウト。6周の決勝レースがスタートした。ポールポジションの#31和田は先頭で1コーナーへ進入してホールショットを決める。その背後には#38岩間と#45塚原がつける。さらにその後方では6番グリッドの#36阿久津が好スタートを切って1コーナー手前までに#3 GAMISAN と#15塚原の前に出て4番手まで順位を上げる。その#36阿久津は前を行く#45塚原にピタリと付け西コースへ消えていく。スプーンカーブの入口で#45塚原と並んだ#36阿久津は、スプーンカーブひとつ目の左コーナーでインから#45塚原をパスして3番手にポジションを上げる。オープニングラップを終えた時点での順位は#31和田を先頭に#38岩間、#36阿久津、#45塚原、#15塚原、#3 GAMISANがつづく。2周目に入ると#31和田は#38岩間との差を広げて独走体制を築き始める。3番手の#36阿久津は後ろから#45塚原のプレッシャーを受け、前をいく#38岩間との差を縮めることができない。終始安定した走りをつづけた#31和田は、一度もトップの座を明け渡すこと無く、最終ラップにこのレースでの最速タイムをマークし、ポール・トゥ・ウィンでトップチェッカーを受けた。2位は#38岩間、3位には#36阿久津、以下#45塚原、#15塚原、#3 GAMISANが入賞した。この結果#38岩間は、自身3回目のシリーズチャンピオンの座を獲得した。
《優勝 #31 和田将人選手 のコメント》
「スタートだけ決めればそれほど不安にはならないと思っていたので淡々と走りました。途中でタイヤのグリップが無くなり、滑り始めて危ない場面もありましたが、後ろから詰められている感じでは無かったので、落ち着いて走りました。いつもスタートの前は時間が長いなと思っていましたけど、ポールポジションだとあっという間に時間が経ってしまい、スタート直前はバタバタしてしまいました。練習走行でクルマを作ってくれたメカニックの力が大きかったです。こういうレースが毎回できればチャンピオンになれると思います」
《2位 #35 岩間浩一選手 のコメント》
「和田君が速かったです。最初はちょっとフラフラしていたのですが、途中から自分を取り戻したのかペースが上がり、これは勝ち目が無いなと思いました。後ろの塚原さんが気になっていたのですが、阿久津さんが前に出てバトルをしていたので少し離れて余裕ができました。途中でタイヤが厳しくなってきて阿久津さんとの差が詰まったり開いたりしましたが、お互いにタイヤは同じ状況だったと思います」
《3位 #36 阿久津敏寿選手 のコメント》
「予選はスリップを上手く使えなくてあの順位になってしまいました。走りは悪くなかったのですが、ブレーキがいまひとつでした。でも新品のパッドを手に入れて、昨日の2本目からクルマも良くなり1秒タイムが縮まりました。予選はHIROBONさんに付いていったのですが、離されてしまいました。表彰台は難しいと思ったのですが、1周目で3位まで上がることができて、後は残りの5周をどのようにタイヤを温存しようか考えました。でも思っていたより良い感じでタイヤが仕上がっていたので良かったです。やっぱり予選ですよね。予選の位置取りでほとんどが決まってしまいますね」
《シリーズチャンピオン #38岩間浩一選手のコメント》
「3回目のチャンピオンでアイルトン・セナに並びました(笑)。予選が終わった時に取ろうとは思っていませんでしたが、それが逆に良かったのかもしれません。予選が全てなので、その予選の位置取りが非常に良かったです。9年間でウチのチームは坂井拓斗選手が1回、私が3回と合計4回チャンピオンを取ったので、今後はチームの人たちのテクニックを磨くことに力を入れたいと思います。ライバルである和田選手も塚原さんもチャンピオンがかかっているのにフェアなレースで終わらせてくれて、これがN-ONEレースという気がしました」