決勝レース 3月12日(日) 天候:くもり / 路面:ドライ
気温11.2℃、路面温度28℃というコンディションで決勝レースが行われた。朝の予選では気温2.3℃、路面7℃だったことを考えるとレースのマシンセッティングに微妙な影響が出てきそうだ。
13時35分より西ショートカットを使ったフォーメーションラップが開始され、33台がグリッドに整列すると、今年より新しくなったファイブユニットのスタートシグナルが全て点灯。一瞬の静寂の後に消灯すると7周の決勝レースが開始された。真っ先に1コーナーに飛び込んだのはポールスタートの#127 小林で、その背後に#390 坂井と#69 寺地がつける。さらにその後方には#200 西郷 倫規、#58 水野 稔也、#66 高橋 純子が続く。4コーナーを立ち上がる頃には全車が一列縦隊になってファーストアンダーブリッジに消えていく。
オープニングラップのオーダーは、#127 小林を先頭に#390 坂井、#69 寺地、#200 西郷、#58 水野、#66 高橋の順でコントロールラインを通過していく。一方、9番グリッドから上位を狙っていた#36 阿久津は、他車との接触でマシンを傷めてピットインし、早々とリタイヤしてしまう。
虎視眈々とポジションアップを狙っていた#390 坂井は、3周目の90度コーナーで#127 小林のインに入り一瞬前に出るが、2台が並んだ状態でセカンドアンダーブリッジを通過し、続くビクトリーコーナー進入では#127 小林に先行を許してしまう。
レース終盤になっても上位陣の順位に入れ替わりは無く、#127 小林はポール・トゥ・ウインで2度目の優勝を飾った。2位でチェッカーを受けたのは#390 坂井、3位には初表彰台となる#69 寺地が入った。4位の#200 西郷に続いて自身最上位の5位でフィニッシュした#58 水野はレース後に「去年初めてレースに参加して、すぐに上位に入れると思っていたのですが、走ってみたら上位の人はとてつもなく速いことに驚きました。でも今回は専有走行6番手、予選と決勝は5番手と、自己最高位の結果を残すことができました。これで何とかN-ONEの走らせ方が分かったような感じです。」と語っていた。
《優勝 #127 小林 天翔選手のコメント》
「最初の1、2周は本当にきつかったです。坂井さんの追撃が凄くて、トップを走ることがこんなに辛いものなんだと痛感しました。中盤以降はタイヤがきつくなりましたが、坂井さんも同じような状況だったようで、終盤は自分のペースで走ることができました。坂井さんとはクリーンなバトルができたと思います」
《2位 #390 坂井 拓斗選手のコメント》
「今日はバトルが楽しめました。去年の最終戦では小林選手と逆の立場で、私が逃げるパターンだったのですが、今回は私が追いかけるパターンで見事にリベンジされてしまいました。正直な気持ち悔しいですが、お互いにクリーンなバトルができて良かったです。2周目の90度コーナーで小林選手に仕掛けた時は、ヘアピンコーナー立ち上がりからスリップを使い、これがワンチャンスだと思って90度コーナーでインに入りました。でも小林選手は立ち上がりが速いので並ばれてしまいましたが、アウト側にクルマ1台分のスペースは空けて走りました。実はこの時にタイヤを使ってしまったので、その後はアタックできませんでした」
《3位 #69 寺地 晃正選手のコメント》
「一昨年の最終戦がデビューレースだったのですが、その時に後ろの方で争ったメンバーが小林選手と坂井選手でした。その三人が今回は上位で争い、一緒に表彰台に上れたことがとても嬉しいです。今回をきっかけにこれからもN-ONEレースを続けていく上での新しい世界を見つけていきたいと思います。レース序盤は西郷選手のプッシュが激しかったです。坂井選手との差が詰まっても抜くことができず、ミスをすると西郷さんに詰められるパターンが度々ありました。最後のビクトリーコーナーで坂井選手に仕掛けたのですが抜くことはできませんでした。これからはどこで抜くか、レースの組み立てをどうするかというのが課題です」