決勝レース 4月7日(土)
天候:晴れ / 路面:ドライ
気温は12度、時折強風が吹くコンディションの中、12時50分、決勝レースに向けコースインが開始された。44台のマシンが1周のフォーメーションラップを終えてグリッドに着くと、後方でグリーンフラッグが振られる。シグナルがオールレッドからブラックアウト。7周のレースが始まる。素晴らしいスタートを見せたのは2番グリッドの#36阿久津。一方ポールポジションからスタートした#200西郷はマシンを右に寄せながら1コーナーへ向かう。先頭で1コーナー制したのは#36阿久津。#200西郷はインを空けた状態で3番グリットスタートの#127小林にも先行を許してしまう。その後方では3台から4台のマシンが横一列に並んでコーナーへ進入する激しいバトルがそこかしこで繰り広げられる。オープニングラップを終了した時点での順位は#36阿久津を先頭に#127小林、#200西郷、#690椋本、#75松本、#101川福。2周目に入ると5番手の#75松本が1コーナーの進入で#690椋本をパスして4番手に浮上。
4周目、#200西郷、#75松本、#690椋本による3位争いが激しさを増す。#690椋本は100Rで#75松本をインから抜き返し4番手のポジションを奪い返す。さらにその先レクサスコーナー立ち上がりで#200西郷の前に出るが、最終コーナーで#200再び西郷にインを奪われ、メインストレートをミラートゥミラーで走行。お互いをけん制しあう。さらにこの2台のアウト側には最終コーナーをロスなく立ち上がった#75松本が並び3台が横一列ミラーが当たりそうな間隔で1コーナーへ。その1コーナーを制したのは#75松本。3台の真ん中にいた#690椋本は、ブレーキングで一歩引くもののきれいなクロスラインをトレースし立ち上がりで#200西郷をかわし4位へ。#690椋本の勢いはとどまらず得意とする100Rで#75松本を抜き3位へ浮上。このまま誰もがフィニッシュかと思ったダンロップコーナーへの進入、ベテラン#75松本が絶妙なブレーキングで#690椋本を刺し返し3位争いに決着をつける。冷静にトップを走る#36阿久津は、混戦の3位争いを尻目に2位にチームメイトの#127小林を引きつれ嬉しい今期1勝目を挙げた。3位には最終ラップまで続いた激しいバトルを制した#75松本、以下#690椋本、#101川福、#998福原が入賞した。
《優勝 #36阿久津敏寿選手のコメント》
「久しぶりに勝てました。西郷選手はスタートに失敗しましたね。スタートの時は自分の方へ寄せてきたのですが、彼はマナーが良いので最後は避けてくれました。先頭に立ってからバックミラーにバトルが見えました。レース中の展開は前半のセッションでは小林選手より自分のほうが速く、後半は小林選手の方が速く、このパターンがずっとつづきました。その後ろではバトルをしているのにペースは速かったですね。昨日は岩間さんからのアドバイスで雨の中をドライのセッティングで走って今日に備えました。コカ・コーラコーナーから100Rまでがもの凄く良くなりました。雨の後のドライだったのでいくらでも車の向きが変えられる感じでした。後半タイヤがたれ始めてからはインに付くことを心掛けて走りました」
《2位 #127小林天翔選手のコメント》
「昨日の雨の走行では上手くいかずどうなるか心配だったのですが、ドライのセッティングはもてぎからあまり変えずに予選に臨みました。去年は富士のレースに出場していないのと、タイヤも新しいので探りながらの展開でした。後半のセッションの上りながら曲がるところは乗りやすかったのですが、下って行くコカ・コーラコーナーとか100Rなどはタイヤとマシンの挙動に合わせたコントロールができませんでした。まだ阿久津さんのような理想的な車の挙動はできていないので、そこがこれからの課題です。今回はもてぎに引き続きチームメイトで1-2フィニッシュできて嬉しいです。もてぎと今回の違いは、もてぎは走り慣れているのでタイヤと会話しながら走ることができるのですが、今回は阿久津さんに付いて行くのが精一杯でした。後半に阿久津さんのタイヤがたれてきたなと思ったら自分のタイヤのほうがたれるのが早く、後ろには松本さんが迫ってきていたのでミスの許されない苦しい展開でした」
《3位 #75松本恭典選手のコメント》
「椋本選手、西郷選手とのバトルは楽しかったです。もう1周あればポジションを上げるチャンスがありました。このタイヤは後半もたれないので、そこを上手く使えれば良かったのですが、前半に使い切ってしまったために前の2台に離されてしまい、その時点で勝負ありでした」