決勝レース 10月20日(土)
天候:晴れ / 路面:ドライ
スーパーGTの公式予選が終わり、陽も傾き始めた16時00分よりスタート進行が始まった。気温は予選の時より下がって13度。予選終了後にタイヤ交換を行った#324野口牧人と予選を走行しなかった#36阿久津、#97飛河の3台はピットスタートとなり、グリッドには37台が整列。選手紹介が終わると16時15分よりフォーメーションラップが開始された。1周の隊列走行を終え、グリッドの後方でグリーンフラッグが振られるとシグナルがオールレッドからブラックアウトし、7周のレースがスタートした。ポールスタートの#74小野は好スタートを見せ、マシンをアウト側に寄せながら先頭で1コーナーへ進入。その背後には#76楠井、#518三浦がつけ、その後方に#85芦田、#270本田、#127小林天翔がつづく。2周目に入ると2番手を走行していた#76楠井のペースが落ち、大きく順位を落としてしまう。これで#518三浦は2番手にポジションを上げ、ペースを上げてトップの#74小野を追い上げにかかるが、#74小野はこの周回にファステストラップとなる2分36秒565をマークし、#518三浦との差を約2.5秒まで広げて逃げ切り体制に入る。#74小野はレース中盤に入っても安定した走りを見せ、最終ラップにはタイムを2秒以上落とす余裕を見せて今期4勝目を飾った。一方2番手を走る#518三浦は#85芦田の追い上げを振り切り、N-ONE初レースを見事2位でフィニッシュ。3位には#85芦田、以下#270本田、#127小林、#75松本恭典の順でチェッカーフラッグを受けた。しかし、レース後の再車検で#85芦田は、2018 N-ONE OWNER'S CUP 特別規則4・2・4(純正部品に対する加工)違反により失格となってしまう。これにより3位以下はひとつずつ順位が繰り上がり、6位には#724中西正峰が入る結果となった。
《優勝 #74小野貴史選手のコメント》
「スタートは前回のような失敗もせず、いい感じでいけました。楠井選手もガードに入ってくれました。スタート後の半周ぐらいは様子を見ながら走ってタイヤのグリップが良いことが分かり、後ろが少しずつ離れていきました。後は楠井選手が後ろを押さえるのをバックミラーで見ながら走ろうと思ったのですが、いつの間にか楠井選手はいなくなっていました。でも、後ろとの間隔は開いており、マージンを取ることもでき、コースアウトしないように落ち着いて走ることができました。中盤以降は丁寧な運転をするとアンダーステアが出てしまい、アレッという感じでした。ゆっくり走ると勢いがないので向きが変わらないのでしょうね。三浦選手は芦田選手とやり合っていたのでタイムが上がらなかったようですね。その分離れたのでレース展開は楽になりました。スポンサーの方も応援に来ていたので、優勝できて嬉しいです。N-ONEドライバーとして他のカテゴリーのチャンピオンには負けるわけにはいかないですからね。レース前に坂井拓斗選手から『ぶっちぎって勝って下さい』ってメールでプレッシャーを掛けられました。坂井選手とは鈴鹿で勝負したいです」
《2位 #518三浦康司選手のコメント》
「やはり小野選手は速いですね。新参者には甘くないと思いました。でも良い勉強になりました。この経験が他のレースでも活かせれば良いと思います。楽しかったです。」
《3位 #270本田淳一郎選手のコメント》
「予選は2周目に5番手のタイムを出せたので、決勝に向けてタイヤを温存することができたのですが、いざレースになると前との差が2秒も離れてしまい、後ろを押さえるのに必死でした。今回はTVクルーを含め100人以上の応援団が最終コーナーに陣取って応援してくれました。走行中も最終コーナーにさしかかると大声援が聞こえ、とても勇気づけられました。上位を走ることができたので車両にペイントしたスポンサーロゴも注目され、プロモーションの役に立てることができて嬉しいです」