決勝レース 11月17日(日)
天候:晴れ / 路面:ドライ
スタート進行は定刻より10分遅れで始まった。気温は16℃まで上がり、絶好のレースコンディションとなる。グリッド上での選手紹介が終わると12時10分よりフォーメーションラップが開始。1周のフォーメーションラップを終え、グリッドの後方でグリーンフラッグが振られるとシグナルがブラックアウトして7周のレースがスタートした。
スタートダッシュを決めた#900吉田がホールショットを決め、レースの主導権を握った。#74小野も好スタートを見せ#900吉田に詰め寄るが2番手のままで1コーナーへ進入。そして3番手#76楠井の後方では#17塚越が1コーナーで#390坂井に並ばれるが、先行は許さず2コーナーへ向かう。その#17塚越はファイナルコーナー手前で#76楠井をパスして3番手に浮上。#390坂井も#76楠井の前に出て4番手にポジションを上げる。2周目に入ると#900吉田は2分35秒929のファステストラップをマークして独走体制を築く。その後#900吉田は2番手に1周1秒ずつ差を広げ、最後はその差を6.8秒まで引き離す見事な走りで2戦連続のポール・トゥ・ウィンを飾った。一方2番手の#74小野は中盤以降ペースが上がらず、一時は2秒以上あった#17塚越との差が徐々に縮まってくる。レース終盤、2番手争いは#74小野、#17塚越、#390坂井、#76楠井の4台に絞られる。#74小野は7周目の第2ヘアピン手前で#17塚越に先行を許すが、第2ヘアピンで抜き返し2番手のポジションを守る。
最終ラップに入ると#74小野は必死の走りで#17塚越を抑え、2位でフィニッシュ。3位には#17塚越、以下#390坂井、#76楠井、#75木下将太郎の順でチェッカーを受ける。
《優勝 #900吉田隆ノ介選手のコメント》
「前回の筑波では専有走行でトップタイムを取ることができなかったのですが、今回は全てのセッションでトップを取ってパーフェクト勝利を達成することができたので良かったです。 スタート直後の1〜2コーナーがけっこう危なかったのですが、そこはしっかり抑えました。その後のセクターは得意なのでマージンを築き、楽に戦うことができました。筑波で兄が誰 もやらないような新しいセットを見つけてくれて、それがはまりました。最終戦はトップが横並びなので熱い戦いになると思いますが、そこでも勝ってシリーズチャンピオンを獲りたいと思います」
《2位 #74小野貴史選手のコメント》
「ぶっちぎられました。吉田兄弟ふたりにぶっちぎられるって辛いですよ。最後はストレートが全然伸びなくなって塚越さんにピタリとつかれ、ラスト2周の100Rの立ち上がりの直線で一度抜かれたのですが、強引に抜き返した時に塚越さんは無理にラインを抑えずに引いてくれました。もし引いてくれなかったら当たっていました。レース後に謝りに行ったら、ドライビングについて親切にアドバイスをいただくことができました。レースしながらも私の走り方を細かく見ていて、クルマの向きの変え方やアクセルの入れ方を教えていただきました。もっと早くこのようなチャンスがあったら良かったです。鈴鹿のファイナルは頑張ります」
《3位 #17塚越広大選手のコメント》
「1周目は何とかポジションを上げるように狙っていました。周りはレベルの高いベテランの方達で、ワンミスで順位を落とすこともあるので、SUPER GTやスーパーフォーミュラに出ている気持ちでレースに臨みました。最終ラップまで僅差の戦いでしたが、皆さんレベルも高いしマナーも良かったです。攻めるところは攻めて、でも相手のスペースは残すというクリーンなレースができました。レース中は楽しむというより真剣でした。金石監督の下でドライバーをやっているからには監督より下の順位で帰るわけにはいかなかったです。もちろん優勝できれば良かったのですが、僕たちがやっているプロジェクトの中では最上位タイということで、前回はセーフティカーでレースが終わってしまったので今回ドライコンディションで表彰台に上がることができて良かったです」