決勝レース 5月27日(日)
天候:晴れ / 路面:ドライ
五月晴れのスポーツランドSUGOは気温19.1度、路面温度35.7度という絶好のレースコンディションとなった。12時15分になるとスタート進行が始まり、予選で車を壊してしまった1台を除く39台がコースイン。選手紹介が終わるとフォーメーションラップがスタートし、全車スターティンググリッドに着くとスタートシグナルがオールレッドからブラックアウト。8周のレースが始まった。ポールスタートの#36阿久津は真っ先に1コーナーへ入っていく。2番手には#390坂井がつけ、その後方では5番手スタートの#119森下が#373清原と#34石坂の2台をパスして3番手に浮上する。トップをいく#36阿久津は3コーナーの立ち上がりでマシンの姿勢を崩して失速すると、続くヘアピンコーナーで#390坂井に並ばれ、軽く接触してしまう。ここでスピードが落ちた2台を#119森下がインから抜き去りトップに浮上。#390坂井は2番手にポジションを落とし、#373清原が3番手に順位を戻す。一方、#36阿久津はマシンをグリーンに止めて戦線から離脱してしまう。そして後方では5番手を走行していた#137若林が#97 飛河との接触からマシンを大破してグラベルにストップしてしまう。オープニングラップのオーダーは#119森下を先頭2に、2番手#390坂井、3番手#373清原がつけ、少し間隔を空けて#34石坂、#69寺地晃正、#38岩間浩一がつづく。2周目に入ると坂井が#119森下にプレッシャーをかけ、レインボーコーナーで#119森下にインに入ると2台並んだ状態で立ち上がっていく。イン側の#390坂井は馬の背コーナーで#119森下を抜き去りトップが入れ替わる。3周目に入るとトップ争いは#390坂井、#119森下、#373清原の3台に絞られる。#390坂井は徐々に#119森下との差を広げるが、レースが終盤に入ると#390坂井の前方に周回遅れが現れ、抜くのに手間取っている間に#119森下との差が縮まってしまう。しかし、#390坂井はその後必死の走りで#119森下の猛追を退け、今期1勝目を挙げチャンピオンの意地を見せた。2位には#119森下、3位には#373清原、4位には#34石坂が入り、5位には6周目に#69寺地を捕らえた#38岩間が入った。注目の#17金石は#27手塚とのバトルを制し9位でチェッカーを受けた。
《優勝 #390坂井拓斗選手のコメント》
「色々な事が起きたレースでした。1周目の4コーナーで阿久津さんがグラベルに飛び出して加速が鈍くなったのでチャンスだと思ったのですが、僕自身も混乱してブレーキをミスしてしまい立ち上がりで森下さんが我々2台を綺麗に抜いていきました。これはまずいなと思いましたが、タイヤの調子も良く、いつかチャンスが来るなと思いました。2周目のハイポイントコーナーで森下さんがミスをしたので次のレインボーコーナーで仕掛けて馬の背コーナーで抜くことができました。でも周回遅れの車を抜くのに手間取っていたら森下さんが近づいて来たので最後まで油断できないなと思いました。やっと菅生で勝つことができました。家族の前で優勝できて嬉しいです」
《2位 #119森下陽介選手のコメント》
「フロントローの2台は常連だし、あわよくばスタートで抜けたらいいなと思っていました。事前にF3のスタートのタイミングを見てレースに臨みました。1コーナーまでは回りの方々も無理矢理ラインを締めるようなことも無く、私の存在に気づいてラインを開けてくれて3番手に上がりました。その後4コーナーで前の2台がぶつかってしまったので、驚きながらトップに立ちました。その後の坂井選手は速かったですね。2周目のハイポイントコーナーでインを締め過ぎたために出口で失速してしまい、抜かれてしまいました。そこからは付いて行くのに精一杯でした。坂井選手は周回遅れを抜くのに手間取っていた場面が何回かあり、無理に抜くチャンスもあったのですが、ブリーフィングで中山コーチから、これはそういうレースではないと言われていましたので無理はしませんでした。でも坂井選手は速かったです。年に1回しか出場していないチームなのにメカニックさんたちは車を上手く仕上げてくれて素晴らしい技術力だなと思いました。これを他のサーキットでも展開できたら良いなと思います」
《3位 #373清原章太選のコメント》
「スタートでミスしてしまいました。まだまだ車に慣れていない部分があると思いました。抜こうと思ってもスピードリミッターが効いてしまうので、抜くときは勢いが必要ですね。目の前でアクシデントを見てリスクを考えてしまいました。前の2台がやりあっていたのでチャンスがあればその隙を狙おうと思い後ろからプレッシャーをかけようとしましたが、よく見ると前の車のドアミラーの向きが変で、後ろが見えないことが分かり、プレッシャーをかけても無駄だと思いました。3位という結果は前回のもてぎに比べたら良かったと思います。次の筑波は更に上位を狙って頑張ります。」