決勝レース 10月17日(土)
天候:くもり / 路面:ウェット
公式予選から3時間のインターバルを空けてスタート進行が始まった。雨は止んだもののサーキット上空は雲に覆われている。直前に行われたスーパーフォーミュラの専有走行で路面はハーフウェット状態まで回復。12時25分、気温11度というコンディションの中、フォーメーションラップが開始された。1周の隊列走行が終わると、後方ではグリーンフラッグが振られ、レッドシグナルがブラックアウト。ポールスタートの#124石坂は右側にラインを変え、先頭で1コーナーへ飛び込み、ホールショットを奪う。その後方ではグリッド順に1列で2コーナーをクリア。そして先頭集団が3コーナーへ差し掛かった時、2番手の#475 OYAJIが単独スピンでコースアウト。その背後にいた#95高橋は目の前のスピンを避けようとしてペースダウンし、大きく順位を落としてしまう。さらにその後方の#137若林勇成も単独スピンでコースアウトし、2台がグラベルでストップしたためコース上にはセーフティーカーが導入される。この時点での順位は先頭に#124石坂、2番手には#254櫻井、3番手には#15塚原、4番手には#111野島詳久が浮上。以下#55塚原、#885目出し帽がつづく。2周目を終えたところからレースは再開。大きくマージンを作った#124石坂は2番手の#254櫻井を大きく引き離してコントロールラインを通過。その後方の#15塚原は最終コーナーでハーフスピンを喫し#254櫻井との差が広がってしまう。レースは中盤以降#124石坂の独走体制となり、最終ラップにはベストラップとなる2分03秒788をマークして8周を走りきり、ポール・トゥ・ウインを飾った。2位には#15塚原。今回がデビューレースの#254櫻井は4周目の最終コーナーでハーフスピンして#15塚原に抜かれたものの大健闘の走りで見事3位表彰台を獲得。4位には10番手スタートから猛烈な追い上げを見せ、最後は3位と0.08秒差まで追い上げた#998吉田恭将。5位には#55塚原、6位には9台抜きの#36阿久津が入った。
《優勝 #124石坂瑞基選手のコメント》
「路面がどんどん乾いていく難しいコンディションでした。グリッドにつくまでに足回りを確認して、これはいけると確信しました。スタートで抜かれなければ、逃げることができると思いました。スタートは上手くいってトップをキープできたのですが、直ぐにSCが入ってしまい、1周走ってもアクシデントの場所が無く、なぜSCが入ったのか分かりませんでした。SC解除後のリスタートも上手く決めることができて、後ろを必死に引き離しました。結果的にはぶっちぎりで優勝することができました。どのようなコンディションでも勝てる足回りを作ることが目的だったので、昨日のドライ、今日の予選のウェット、決勝のセミウェットと全部速いということを実証できたので良かったと思います。チームからは『おまえが作った足なんだから、おまえが勝ってアピールしてこい』と言われていたので最高の結果でお返しすることができて嬉しいです」
《2位 #15塚原和臣選手のコメント》
「ここ2戦は皆さんにご迷惑をおかけしましたので、今回はペナルティを受けないように心掛けました。レースは石坂選手が速くて追いつくことができませんでした。セーフティカーが解除になるときに最終コーナーでミスをしてしまい、前との差が開いてしまいましたが、櫻井選手が最終コーナーでミスしたときに前に出ることができました。2位に上がってからはスピンしないように慎重に走りました。」
《3位 #254櫻井颯一郎選手のコメント》
「今回は運が良かったと思います。昨日はドライで順位が20番手ぐらいだったので今回はダメかなと思っていたのですが、予選で雨が降ってくれて、そこから調子が上がってきて最終的には表彰台に上がれたので嬉しいです。レースの最後のほうでやっとN-ONEはどういう動きをするのか分かり、他の人達と互角に走れるようになったと思います。SRS-K(鈴鹿サーキットレーシングスクール・カート)の経験が役に立ったと思います。表彰台に上がった時は、結果が出せたという安心感を感じました」