決勝レース 6月19日(土)
天候:雨 / 路面:ウェット
朝から降りつづく雨は一向に止む気配がなく、気温19℃、ウェットコンディションで決勝レースを迎えた。予定時刻より5分遅れの11時55分よりスタート進行が開始。コース上での選手紹介が終わると12時05分にフォーメーションラップ開始。予選でマシンにダメージを負った1台を除く30台が隊列走行を終えてグリッドに着くと、レッドシグナルがブラックアウト。8周の決勝レースが開始された。好スタートを切ったのはポールポジションの#123川福。その後方ではセカンドグリッドの#15塚原がスタートで失速し5番手まで順位を下げる。代わって3番グリッドの#98菊田が2番手に浮上し、#123川福の背後につけて1コーナーに進入。しかし、#98菊田は2コーナーでコントロールを失ってコースオフ。コースに復帰することはできたが順位を大きく落としてしまう。これで4番グリッドの#410佐々木が労せずして2番手にポジションを上げる。1周目からペースを上げる#123川福は徐々に後続との差を広げていく。オープニングラップ終了時点での順位は#123川福を先頭に2番手に#410佐々木、3番手に#55塚原、以下#15塚原、#999吉田、#21金山和弘がつづく。2周目に入り#123川福が独走体制を築くかと思われたが、後方グループの1台が3コーナー立ち上がりでコースアウトしてストップ。このマシンの回収作業をするため、コース上にセーフティーカーが導入されてしまう。回収作業が終了するとセーフティーカーがピットロードへ入ってレース再開。残り周回数は4周。#123川福は先頭で1コーナーへ入るが、後ろには僅かな差で#410佐々木がつける。その後方では#55塚原、#15塚原、#999吉田がスリーワイドで1コーナーへ向かう。#55塚原が3番手をキープしたまま1コーナーへ入ると、その後ろでは#999吉田がアウトから#15塚原をパスして4番手に順位を上げる。先頭を走る#123川福は雨量が増えた影響なのかペースが上がらず、#410佐々木との差を広げることができない。逆に#410佐々木はペースを上げて#123川福に迫り、馬の背コーナーでインから抜き去りトップに浮上する。順位を落とした#123川福は最終コーナーで#410佐々木のアウト側につけ、そのまま2台並んだ状態で1コーナーへ進入。#123川福が先に2コーナーを立ち上がり再びトップの座を奪い返す。しかし、7周目のレインボーコーナーで#410佐々木が#123川福をパスしてトップに浮上。2番手に順位を下げた#123川福の後ろには#55塚原がピタリとつけ3台によるトップ争いとなる。そして勝敗を分けたのは最終ラップの1コーナー。#123川福はアウトから#410佐々木に並び、2コーナーで一瞬前に出たがマシンのリアがスライドして挙動を乱し、スピンこそ逃れたものの#410佐々木との差が開いてしまう。一方#410佐々木はこのラップにベストタイムを叩きだし2秒以上のマージンを持ってトップチェッカーを受け、嬉しい初優勝を飾った。2位には#123川福、3位には#55塚原、以下#999吉田、#21金山、#15塚原の順でレースは終了した。
《優勝 #410佐々木一平選手のコメント》
「まさかのSUGOで嬉しい初優勝を達成することができました。新型車両でドライコンディションでは苦労していたのですが、ウェットのグリップが凄く良くて、これもアウティスタさんにセッティングしてもらったおかげです。インターバルの間に予選のビデオを山野コーチに見ていただき、ウェットのラインやアンダーステアを出さないトラクションのかけ方をアドバイスしていただきました。言われたことを忠実に守ったら、どんどん前が近づいて前にでちゃいましたという感じです。気が付けば早くレースが終わって欲しいと思う最終ラップでした。これからはドライでも速く走ることができるように頑張ります。これで全国のHonda Carsの中で一番速い社長になれました」
《2位 #123川福健太選手のコメント》
「悔しさと嬉しさの両方という感じですね。でもギリギリの状況の中でもお互いのラインは1台分残すという阿吽の呼吸で、気持ちの良いバトルでした。チームが雨用のセッティングをきっちりと決めてくれたのでポール・トゥ・ウィンを決めたかったのですが、優勝できなくて残念です。SCが入るまでは逃げ切ることができるマージンを築いていたのですが、SC導入の間に雨が強くなってしまい、浅溝のタイヤではきつかったです。でもランキングを考えると優勝か2位が欲しかったので2位でも良かったと思います。これで吉田選手との差を少し詰めることができました。このタイヤで雨を走るのは今日が初めてだったので、どこが速くて、どこがウイークポイントなのか分からない状態でした。今日のレース結果は今後に繋がると思います」
《3位 #55塚原啓之選手のコメント》
「苦手な雨の中、上手くスタートダッシュすることができて3位に入れました。兄が順位を下げて上手く佐々木選手の後ろにつくことができました。後ろから吉田選手が来ていたのでポジションを守るのに必死でした。川福さんとはいいバトルができました。もう少しで捕らえることができたのですが雨が苦手なので抜くことはできませんでした。苦手な雨の中で表彰台に上がれたのは自信に繋がりました。次に向けて頑張りたいと思います」