決勝レース 8月21日(日) 天候:くもり 路面:ドライ
前夜から降り続いた雨も早朝には上がり、曇り空となったモビリティリゾートもてぎ。気温31.2℃、湿度61%というコンディションの中で8時10分よりスタート進行が始まった。選手紹介が終わるとフォーメーションラップが開始。1周の隊列走行を終えて45台が正規グリッドに着くとレッドシグナルがブラックアウト。7周のレースがスタートした。スタートが得意な#710岡村は、初めてのポールスタートとは思えない落ち着いた走りで真っ先に1コーナーへ進入し、ホールショットショットを奪う。後方には#31和田、#900吉田、#36阿久津、#155巻幡、#99井岡がつづく。先頭集団が2コーナーを立ち上がると7番手スタートの#75森本進一が5番手争いの#155巻幡と#99井岡に追いつき、3台並んで3コーナーへ入っていく。イン側にポジションを取った#75森本は2台をパスして5番手に浮上。#99井岡もアウト側から#155巻幡を抜いて6番手に順位を上げる。オープニングラップ終了時点での順位は#710岡村を先頭に#31和田、#900吉田#36阿久津、#75森本、さらに少し間隔を空けて#99井岡がつづく。先頭の#710岡村は逃げ切り体制を築きたいところだが、後方との差は広がらず、背後には#31和田と#900吉田がピタリとつける。#900吉田は3周目のヘアピンカーブで#31和田をパスして2番手に順位を上げ、今度は#710岡村に襲いかかる。その後方では#75森本がコントロールライン手前で#36阿久津を交わして4番手に浮上する。レースが4周目に入ると#900吉田がV字コーナーで#710岡村を抜き去りトップに躍り出る。ここまで3番手につけていた#31和田は5周目の90°コーナーの進入で#410岡村をパスして2番手に順位を戻す。一方激しくなった3番手争いは最終ラップの3コーナー手前で#75森本と#36阿久津が#410岡村をパスしてそれぞれ順位を上げる。しかし3番手に順位を上げた#75森本は勢い余って3コーナーのアウト側に飛び出し後続の#36阿久津に先行を許してしまう。4周目に先頭に立った#900吉田は安定した走りで7周を走りきり、トップでチェッカーを受けて元N-ONEチャンピオンの実力を見せた。2位には#31和田、3位には#36阿久津、以下#75森本、#155巻幡、#223吉田祐太が入った。
《優勝 #900 吉田綜一郎選手 のコメント》
「2年ぶりに新潟中央さんから乗るチャンスをいただいて参戦しました。あらためてN-ONEレースは楽しいと思いました。バトルも凄く楽しかったし、非力なパワーのクルマでしか楽しめない何かがあるんですよ。色々なクルマに乗ったとしてもここに戻ってくると思います。ここでしか味わえない楽しさがありますね。もっともっとこの楽しさをみんなに知ってもらいたいです。今回はスポット参戦だったので、新潟中央さんにこのノウハウを吸収していただいて、みんなが速くなってくれたらいいなと思います。この優勝車両はレンタルできるので、チャンピオンを目指す方も、初めての方でも僕たちがバックアップできればいいなと思っています。レースは周りの人たちが速いのは分かっていたので前半から仕掛けてトップに出て、あとは後ろがやり合っている間に逃げなければ勝ち目はないと思っていました。自分は5コーナーが速いというのが直ぐに分かったので立ち上がりで上手く合わせてS字で岡村さんを抜きました」
《2位 #349 和田将人選手 のコメント》
「もう少しやりようがあったのかなという感じです。自分がV字に入るところでミスした隙に吉田選手に抜かれてしまいました。スタートポジションも良く、勝てるチャンスがあったので悔しいし、申し訳ないです」
《3位 #36 阿久津敏寿選手 のコメント》
「スタートでは荒れることもなく、このままレースは終わると思いました。でも残り2周に絶対やり合うなと思っていたので冷静に様子を伺っていました。岡村選手と森本選手が並んだ時は、どっちかひとりは曲がりきれないと思いました。自分の車もブレーキがきつくなっていたので、前の2台もきついだろうと思い、タイヤを温存しました。今回は仕掛けた人が負けるレースでしたね。ラスト2周が勝負だということはみんな分かっていたと思います。クリーンで楽しいレースでした」