メインレース決勝 9月25日(日) 晴れ 路面:ドライ
気温は28.4℃まで上がるが湿度は低く、爽やかな秋空の下で14時15分より決勝レースのスタート進行が始まった。フルグリッドとなる54台の選手紹介が終わるとフォーメーションラップ開始。1周の隊列走行が終わり、全車が正規グリッドに着くとレッドシグナルがブラックアウトして7周の決勝レースがスタートした。ホールショットを決めたのはポールスタートの#888野島。その後方では5番グリッドの#710岡村がロケットスタートを見せ、2番手まで順位を上げてTGRコーナーへ入っていく。3番手には#16野尻がつけ、2番手スタートの#3 GAMISANは6番手まで順位を落としてしまう。オープニングラップ終了時点での順位は#888野島を先頭に#710岡村、#16野尻、#2亀井、#55塚原、#3 GAMISANがつづく。2周目に入ると#710岡村はファステストラップとなる2分32秒002を叩き出して#888野島にプレッシャーをかける。#710岡村はコントロールラインを#888野島より前で通過するが、3周目のTGRコーナーには2台が並んで進入。立ち上がりでアウト側につける#710岡村は#888野島と並走状態でコカコーラコーナーからグリーンファイト100Rを通過していく。この2台のトップ争いに決着がついたのはADVANコーナーであった。ここで#710岡村はインから#888野島をオーバーテイクしてトップに躍り出る。さらに#710岡村の後ろについていた#16野尻も#888野島をパスして2番手に浮上。#888野島は3番手に順位を落としてしまう。トップに立った#710岡村だが、今度は#16野尻から追われる立場となる。#16野尻は巧みにラインを変えて#710岡村のミスを誘うが、#710岡村はこれに動じることなく走行をつづける。結局#710岡村は2周目以降トップの座を明け渡すことなく走り、後続に0.334秒の差をつけてチェッカーを受け、念願の初優勝を飾った。2位には#16野尻、3位には6周目の最終コーナーで#888野島を抜いた#55塚原が入り、4位には#888野島、以下#36阿久津、#9小林が入った。
《優勝 #710 岡村英莉選手のコメント》
「レース中はあと何周、あと何周って思っていました。ずっと野尻さんに追いかけられてしまいました。野尻さんは走り方がとても綺麗なんです。私が強気で行ってもちゃんと引いてくれました。守り神のような感じでした。後ろの人たちからガードしていただいたような感じでした。野尻さんに勝てたのは野尻さんが優しいからだと思います。もてぎでの雪辱はいつ果たせるのかと思っていたのですが、こんなに早く優勝できるとは思っていませんでした。今回は凄く台数が多い大会だったので、この大会で優勝することができて本当に嬉しいです」
《2位 #16 野尻智紀選手のコメント》
「楽しかったです。接近戦がこのレースの魅力かなって思います。スーパーフォーミュラと併催の時は、このレースは接近戦が多いので、何が起きるかな、っていうところを楽しく見させてもらっていましたけど、いざ参加してみるともの凄く楽しいし、緊迫感もありました。日頃はプレッシャーとかでそういったところが楽しめない状況ですけど、やっぱり、ドキドキ感、緊迫感とか一生懸命走るというところがモータースポーツの魅力だということを再認識しました。凄く新鮮な気持ちで走ることができました。おかげさまで色々な方々からサポートしていただけたので、また挑戦できる日が来ることを楽しみにしています」
《3位 #55 塚原啓之選手のコメント》
「スタートは良くなかったのですが、それでも前の人たちに付いて行くことができて、コカコーラコーナーで池上さんに追いつくことができました。その後は野尻さんの背中を見ながら走りました。野尻さんは全く違うラインやブレーキポイントで走っているのですが、それでも岡村さんを仕掛けるところを見ると、やっぱりプロだなと思いました。本当に参考になりました。野尻さんと一緒に表彰台に立つことができて良い思い出になりました」