決勝レース 10月9日(日) 天候:雨 路面:ウェット
スタート進行は予選から約3時間のインターバルを空けて13時10分より始まった。気温18.3℃、天候はくもりというコンディションの中、グリッド上で選手紹介が行われ、フォーメーションラップが開始されると雨が降り始める。1周の隊列走行を終えて全車がグリッドに着くと、レッドシグナルがブラックアウトして8周のレースがスタート。ここで抜群のスタートを見せたのが3番グリッドの#710岡村。ラインを右側に寄せながら加速してホールショットを決める。その後方には#35高橋がつけ、ポールの#9吹谷は3番手まで順位を下げてしまう。ところが先頭の#710岡村がハイポイントコーナーで痛恨のコースアウト。再スタートは切れたものの大きく順位を落とし、優勝争いから脱落してしまう。オープニングラップ終了時点での順位は、#35高橋を先頭に#9吹谷、#36阿久津、そして#920畠山、#45塚原臣吾がつづく。2周目に入ると雨が強くなり、トップ争いの2台は接近戦となるが、2番手と3番手の間隔は広がってしまう。その後方では10番手スタートの#53立花太がペースを上げ、4番手#920畠山の背後に迫ってくる。3周目に入ると#53立花は1コーナーで#920畠山をパスして4番手に順位を上げる。レースが4周目に入ると、今度は#920畠山が2コーナーの立ち上がりで#53立花を抜いて4番手に順位を戻すと、その先の第4コーナーでは#36阿久津がコースアウトした隙に3番手まで順位を上げる。1周目にトップに立った#35高橋は最後まで落ち着いた走りをつづけ、#9吹谷の追撃を退けて優勝を飾った。2位は#9吹谷、3位には#920畠山、4位はチームメイトの#53立花とのバトルを制した#45塚原、以下#53立花、#2亀井涼の順でチェッカーを受けた。これにより1位、2位、そして4位から6位までの5台が同じチームで独占という結果になった。また、最後尾の44番手からスタートした#55塚原は、怒濤の追い上げで34台を抜き、10位でフィニッシュした。
《優勝 #35 高橋智紀選手 のコメント》
「スタート前に雨が降ってきて、ところどころ濡れていたり乾いていたりと、難しいコンディションでした。雨のラインを走ろうか、晴れのラインを走ろうか選びながら走りました。先頭に立ってからは後ろがチームメイトだったのでコースアウトしないように気をつけて走りました。後ろとは一台分のスペースが空いていたので、早めにブレーキを踏んでも大丈夫だと思いました。最終ラップは直ぐ後ろに接近されてしまいましたけど、なんとかゴールまでトップを守ることができました。去年はSUGOで優勝、今年は富士で11位、SUGOで優勝というパターンで、1がいっぱい並びました」
《2位 #9 吹谷禎一郎選手 のコメント》
「初めての表彰台だったので嬉しいです。めちゃくちゃ難しいコンディションでした。土砂降りの雨で、ワイパーを最速で動かさなければならない場面もありました。高橋さんは別のレースでも仲良くしていただき、走り方を教えていただいた仲なので、なかなか抜くことができませんでした。気を使うことはなく、全開でいきましたが追いつけませんでした。雨は想定外で、クルマはドライセッティングだったので、コンディションの変化に対応できませんでした。でもチームで表彰台1-2なので目標達成かなと思います」
《3位 #920 畠山淳也選手 のコメント》
「途中からウェットになって一瞬焦りましたけど、金曜日のスポーツ走行でのウェットセッションが参加者の中でトップだったので、完全にウェット状況になってからは逆に自信を持って走ることができました。優勝した筑波もウェットレースだったので筑波の再現ですね。なぜか分かりませんが雨の方が調子いいです。場所によって路面コンディションが違ったので走り方の見極めが難しかったです。筑波のレースと金曜日は同じメーカーのタイヤだったのですが、今日は違うメーカーのタイヤを使ったのでウェット状況でのデータが無く、前車との差を詰めることができるのか開いてしまうのか分からない状況でした。参戦2年目で一度ならず二度も表彰台に上がることができて感無量です」